植林•有機農業

植林・有機農業

 

プロジェクト実施地域

ビハール州ガヤ市ゴンガリヤ村

活動の背景・課題

北インド・ビハール州では、過度の森林伐採、灌漑農業、気候変動の影響により、年々地下水位が低下し、乾燥した荒れ地が多く露出してきています。
年間降水量は900ミリ以上あり、木々が十分育つ環境であるにも関わらず、荒地が広がりつつあります。
また、雨季(6~10月)には、降った雨が地中に浸み込むのではなく、荒野に直接たたきつけるため、表土の流出が深刻です。
一度に川へ流れ出た水と土砂は、下流の北ビハール州で大洪水を引き起こし、毎年何千人もの人々が亡くなるという、深刻な社会問題となっています。

そこで、何十年も前に森が広がっていたというこの地域に、アグロフォレストリー(森林農業)を実践し、緑を取り戻すことで、砂漠化、洪水被害を防ぎ、生物多様性を回復するのがこのプロジェクトのねらいです。

このエリアの土壌の性質は、砂70%、土30%であることがわかっています。
木々を植え、有機物を増やすことにより、10年計画で、土の割合を増やしていくことを目標としています。
土壌改良については、インド中央政府植林事業部ブッダガヤ支部のスタッフと協力して実施しています。

もうひとつの主要な目的は、将来的に、ニランジャナスクールの給食や孤児院の食事を全てまかなう自給自足をすること、そして余剰作物を市場で販売し、その収益を自立運営につなげることです。

また、地域の子どもたちが木々を植えることで、育てることの大切さ、生物多様性の重要性を学ぶ場にもなります。
子どもたちへ環境教育を行うことによって、「木を切る」世代から、「植え育てる」世代へとシフトし、森と共生していく力を育成していきたいと考えています。

活動内容

2012年より、7エーカーの土地に植樹を行うところから始めました。
「恵みの森」エリアと「オーガニックファーム」エリアの2つのエリアがあります。

「恵みの森」エリアは、木々を植え育て、土地の保水力を高めることが目的のエリア。
地元の植生に詳しい村人にアドバイスをもらいながら、マンゴー、グアバ、プラム、ライチ、ニーム、ベリー類など果樹のほか、ハーブ類、食用の花や実が収穫できる木々など、換金作物を中心に17種類、1922本を植樹しています。

「オーガニックファーム」エリアでは、食の安全性を考え、有機栽培を採用しています。
7エーカーの土地のうち最も栄養価の高いエリアに、トマト、きゅうり、ゴーヤ、ナス、かぼちゃ、ホウレンソウ、さつまいも、オクラ、大根、スイカ、豆類などを栽培。
2015年までに、孤児院で出される食事のほとんどを、このオーガニックファームで獲れる野菜でまかなうことができるまでになっています。

プロジェクト開始当初は、土壌が土よりも砂の比率が大きく水はけがよすぎたため、ゴーバル(牛糞)、灰、土を追加投入し、土壌改善を行ったところ、成長の遅れていた木々が回復。
インド中央政府農林省の職員からも助言を得られるようになり、土壌が順調に改善され、木々が順調に育ち、野菜の収穫量も年々あがってきています。